uehaj's blog

Grな日々 - GroovyとかGrailsとかElmとかRustとかHaskellとかReactとかFregeとかJavaとか -

Groovyの現時点での感想

ここしばらく、エントリを書くのにGroovyを調べてたんですが、総括的な感想を言うと、やっぱりまだまだいろいろな意味で荒削りですね。
包括的な言語仕様書の記述が、着手はされているものの、まだまだ未完成ですし、JSR化されたのでTCKが充実したかと思いきや、発展途上っぽいし。


ドキュメントも、Wikiであることが災いしているところもあって、整合性・最新性という点では不安が残り、ていうか信用できなくて、言語の動作を、「推測」や「予想」以上のレベルで確認しようとすると、やはり最新版処理系のソースを調べなければなりません。このへん、3年前に雑誌記事を書いたときと、状況があまり変わってないのにちょっとびっくりします。コードを「資産」と考えると、Groovyに投資するのはちょっとなあ、と会社の同僚が言ってましたが、気持ちはわかります。
一つひとつの言語機能が、渓谷を流れる岩清水の一滴一滴によって珠玉のように、長い年月をかけて磨かれてきたRubyとは、ちょっと比較にならないですね。



とはいえ、良し悪しがあるのは当然です。ひとつだけを選ぶ必要なんか全くないのです。
「Java+Groovy」混合プログラミングの良いところは、ソフトウェアの「硬さ・型さ」を「選べる」ってとこです。流動的なところ(プロトタイプ、インターフェース、テスト)にはやわらかい言語を使い、骨組み(フレームワーク、ミドルウェア、大規模ライブラリ)にはJavaを、ってのは、なかなか住み心地の良い使い分けです。


あ、最近のGroovyで良いところをもうひとつ言っておくと、実行・起動速度は圧倒的に速くなっていると思います。体感的に。